和歌山県で誕生した泊まれる図書館が、高校生向け自習室に。当番を募集します/Youth Library えんがわ/和歌山県新宮市

2017年１月１日、新宮市に高校生向けの自習室が誕生します。

新宮市の神倉神社のお隣にある「Youth Library （ユースライブラリー）えんがわ」。2013年６月にオープンした図書館とゲストハウスです。

今回は、ここで「自習したい高校生」と「当番」を募集します。

自習内容は問いません。英語数学国語理科社会などはもちろんのこと、自分の進路を考えてみたい人も歓迎です。

えんがわ館長の宮川裕大（ゆうだい）さん（24歳）に話を聞きました。

裕大さん。この日は、インターネットで話を聞きました

＜Youth Library えんがわ＞

大）えんがわの紹介をしてもらえますか？

裕）「子どもや若者が、自分のやってみようと思ったことができる、 大人から何か言われずに自由でいられる”秘密基地”があったらいいな」。そうした思いから、2013年６月にはじまったんです。これまで、図書館とゲストハウスとして活用されてきました。

図書館は、子どもや若い人向けの本をそろえることで、色んな人が来てくれたら。子どもたちが色々なおとなと出会えたらと、ゲストハウスもはじめました。実は、ユースに限って、一泊500円で宿泊できます。

ぼくがはじめて来たのは、2013年の8月、21歳でした。旅の途中で新宮に来て、なんか面白そうって。

「自分が高校生のとき、こういう場所あったらよかったんだろうなぁ」と思う。

大）どうして？

裕）サッカーに打ちこんでいたんです。部活ではなくて、地元のサッカークラブに通っていて。学校の授業中は、寝てるか本読むか。成績も最下位。一人でいても楽しい性格だから問題なかったんですが、学校では同級生との関わりは少なかったんです。自分はサッカークラブや学校外での人との繋がりがあったからよかったけど、もし全ての人間関係が学校内だけだったら、面白くなかったよなという実感があって。

＜自習室＞

大）どうして自習室をはじめるの？

裕）新宮市に、自習できるスペースが足りないんです。高校生からも、地元のおとなからも聞いて。「ペアシティ（ショッピングセンター）のフードコートで勉強してるけど、集中できるんか」って。BGMがにぎやかだし、人もすごい中で勉強してる。かといって、図書館の閲覧席も埋まっているし、18時には閉まる。いま、高校生にアンケートをとっているんです。それを見ると、「もっと遅くまで利用できる場所がほしい」という声が多いんです。

いまは、１月１日のオープンに向けて、床板が床が抜けそうな和室を、15席ほどの机といすの自習室に改修中です。

大）自習室は、どんな場所にしたいんです？

裕）一番は、落ち着いて勉強できること。

それから、自分がなんとなく気になっていることを、学んでいける場所にもなればと思います。

大）どういうこと？

裕）実は、自習室と同じタイミングで、えんがわにコーヒースタンドが誕生する予定です。はじめるのは、19歳の庄司颯（はやて）くん。カフェをはじめたくて専門学校に進んだけれど、学校の紹介する就職先には、そういう選択肢がなかった。地元の三重へ帰ったタイミングで、出会ったんです。

「大学や専門学校に行かなくても、やりたいことをはじめる道はあるんじゃないかな」と思って。

ここは色んな人が来るんです。今年の夏は、京都と宮城から大学生のインターンが来てくれました。まちライブラリーの礒井純充さん、yahoo知恵袋をつくった岡本真さん。図書館に関わる活動をしているおもしろい人も来てくれます。ナリワイの伊藤洋志さん、ニートのphaさんも来てくれました。

大）人と話すなかで、学ぶことは多そうです。

大）どんな人に来てほしいですか？

裕）一番は誰でも来られる場所になったら、と思ってます。「勉強したくない」「学校行ってない」「進学はしない」人も「落ち着いて自習したい」人も、もちろん。

＜当番＞

大）今回は自習したい人にくわえて、“当番”も募集したいと聞きました。当番って、何をするんです？

裕）えんがわの当番の役割は、自習室に来て、簡単な開館作業と戸締まりをすることです。

その分、いつでも自分が自習したいときに、利用できます。テスト前で人が多いときも、席がとりやすいかも？

それから、はじめての人が来たら「名前書いてね」とか「トイレ向こうだよ」って案内してあげる。あとは…　小中学生の子が、図書館へ来たら、本の貸し出しをしてくれたらうれしいな。

大）最後に一言、ありますか。

裕）なんとなくえんがわを知っていた人も、はじめて聞いた人も、きがるに来てもらえたら。12月29日には、みんなで床板を張る会をするので、遊びに来てください！

興味を持ったひとは、下にあるボタンから、応募してください。
＊えんがわのLINE@からも応募ができます。

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