孤独死ゼロ、しあわせな職場をつくる仕事です-湯の峰温泉ふもとのグループホームで介護職員を募集/社会福祉法人熊野福祉会/和歌山県本宮町
「このまちから孤独死をなくそう。そして、はたらく人がしあわせになれる職場をつくろう」。
熊野古道の終着点にあたる熊野本宮大社が位置する和歌山県田辺市本宮町。「つぼ湯」が世界遺産に登録されている湯の峰温泉のふもとにあって、温泉の水がこの村に流れ落ちる下湯川地区。その中心地に位置する旧四村川中学校脇に、2011年グループホームが誕生した。
夕飯に向け、手際よく揚げ出し豆腐をつくる杉村さん。台所からは出汁のあまい香りが漂ってきた。開放的なリビングでは、この町で木を切り、畑を耕し、温泉旅館を切り盛りしてきた老人たちがうとうととしている。その隣で、洗濯ものをたたむ職員さんにカメラを向けると、タオルの向こうから笑い声がこだまする。
この場所は、1990年に住民の活動からはじまった。1983年より、高齢者の孤独死が起きはじめた本宮町。当時の本宮診療所の医師から、老後を安心して暮らせる場所づくりを提案されたのが、中岸厤(おさむ)さん。小6から土木業ではたらいてきた方だ。
孤独死が、本宮町で繰り返してはならないと思い立った。しかし、1997年に介護保険法が成立する以前のこと。実現までには労を要したそう。特別養護老人ホームの建設に向けて、区長、町会議員に就任。当時は片道5時間をかけて、和歌山県庁まで通いつめる日々。ようやく認可を得て、建設業で得た私財を投じて、本宮町内に特別養護老人ホームが誕生した。
「ほとんどの利用者さんが、本宮町出身者なんですよ。『あの商店のおかあさん』とか『あの角のおじいさん』とか。みんなつながりが見えるんです」
そう話すのが、グループホーム下湯川苑に、立上げから取り組んできた中岸賢大(けんた)さん。
本宮町に生まれ育った後、大学へ。アメリカへ留学した経験を活かすべく、ホテルグループに勤務したのち、本宮町へUターンした。
中岸さんは、孤独死をなくす一方で、はたらく人が幸せになる職場づくりに取り組んできた。
「まずはたらく人が幸せじゃなかったら、利用者さんにもやさしく接することが出来ないでしょう」。
残業は極力無いように。就職して半年の時点で付与される10日間の有休は、積極的に消化してほしいと話す。はたらく人がいるからこその、職場。そうした思いがあるからこそ、「子どもの授業参観で休みたい」といった職員の声にもできるかぎり応える。
<孤独死をなくす>
下湯川苑のムードメーカーとして、紹介されたのがニーシャさん。タイ国の出身で、結婚を機に本宮町へ来て18年。介護の仕事に就いて13年を迎える。熊野福祉会の特別養護老人ホームを経て、下湯川苑へ。ここには、18人の利用者さんが生活する。「元気に動き回る人も、ベッドの上で一日を過ごす人もいます」。ニーシャさんは、一人ひとりに合わせることをが心がけているという。この日、食事を提供していたのは利用者の尾野さん。特養来13年のお付き合いになるそう。「尾野さんは、走るのが速い方だったんですよ」。
<はたらく人には幸せになってほしい>
「子育てをするなかで、どうしても急な休みが出ますが、融通を聞かせてくれるんですね」
杉山さんは、神奈川県・横浜市の出身。ご主人の実家がある静岡を経て本宮町へ。
生まれ育った横浜を出るきっかけは、北茨城市での約1年間のいなか暮らしにあったという。
「まずは1年間、そうやって過ごしてみるのもいいと思うんです」
今回は、正職員の募集にくわえて、1年間の有期募集も行います。仕事については3ヶ月ほどで慣れるとのこと。
滞在先としては、戸建ての社員寮も月額15,000円で利用可能。UIターンの受け入れに、積極的に取り組んできた熊野福祉会だからこその提案。
興味を持った方は、まずはメールをどうぞ。
<募集要項>