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奈良三重の県境で、自伐型林業家になる-林業×ツーリズム・木工・食・整体-/奈良県下北山村

この記事は、100年住み続けたい奈良のための地域づくりマガジン「さとびごころ」さんのご協力のもと、取材・掲載をさせていただきました。

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「自伐型林業やりたい」

そう思ったときに、障壁となるのが資金力や山の手配だと思う。

チェーンソーやユンボといった最低限の機材は必要となる。講習を受講することで始められるけれども、フィールドとなる山とどのように出会うのか。家業が林業を営んでいたり、林業地の生まれでなければ、はじめるきっかけは見えにくい。

三重県との県境に位置する奈良県下北山村では、地域おこし協力隊の制度を活用して、自伐林業家の育成を目指している。

制度が始まったのは2016年度のこと。まだまだ試行錯誤続きだし、人口約800人の下北山村は、なかなかエッジの効いた土地。自伐型林業とたとえば「ツーリズム・木工・食・整体」を組み合わせていくには、一つの候補として考えてみては。

<自伐型林業とはなにか>

下北山村で、森に道をつける男たちがいる。

地元に住む人々が自ら森林の経営や管理をしながら、林業として持続的に収入が得られる小規模の環境保全型の林業スタイルの彼らは“自伐型林業”と呼ばれる。

山主から森を借りた森の管理運営を行いつつ、かたわらでゲストハウスの運営やツアーガイドといった仕事を行っていく。100万円単位の収入を得る複数の仕事を組み合わせて、生計を立てていく複業型の林業家だ。

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自身で山を管理運営するにあたり、最初の仕事が2.5メートル幅の道づくり。この工程に、じっくりと時間をかけて取り組んでいけるよう、下北山村では地域おこし協力隊の制度を活用した。

「奈良型作業道」の第一人者といえる清光林業の岡橋清隆相談役に指導を仰ぎながら、林業経験ゼロのメンバーが、道づくりをはじめた。

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半年ぶりに訪ねると、土台となる丸太から、植物が芽を生やしている。これは土の流出が落ち着き、地層が安定しはじめた証し。丸太はやがて腐って土へとかえり、20年後には、この植物が崩れにくい地層を生む。

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今回、募集にあたり紹介したいのが下北山村役場に勤める北直紀さん(34)。

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北さんは、地域おこし協力隊の制度を活用した自伐林家募集を企画から手がける。大学卒業後、奈良市にて5年間教師を勤めたのち、地元である下北山村へ。

「大学卒業時に、下北山村へ帰ることを考えましたが、仕事がなかったんです。9年ぶりに職員募集が行われた2011年から職員になりました」

Uターンした直後から、林業に取り組みたいと考えつづけてきた。しかし、方法が見えなかった。そうした中で、村長から自伐型林業を教わった。

自伐型林業への舵を切った今、自宅の裏山にて木の切り出しをはじめた。今ほしいものをたずねると「ユンボ」という答えが返ってきた。

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「協力隊の募集をはじめたとき、役場職員である自分はコーディネーター役に徹しなければ、と考えていました。次第に、『自伐林業を推進している自分が、自伐林業をしてないのはどうか』と思うようになって。もし僕が協力隊だったら、役場の担当者に対してぜったいこう思うんですよ。『ユンボ動かせへん人に言われてもなぁ』って(笑)」

<林業から森林業へ>

森を軸に、下北山村をふたたび元気にしたい。そう話す北さんが描く森林業。林業の六次産業化とも呼べるかもしれない。

この日、話をうかがった場所は2017年に誕生したSHIMOKITAYAMA BIYORI

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かつて山村留学で訪れた子どもたちの寮を、リノベーション。コワーキングスペースとして活用することで、はたらく場を増やそうという試み。

「この場所ができたことが、ほんとうに大きくて。一方で、村の課題も見えてきました。自伐型林業で出材した木材を、加工できる製材所がないんですね。そこで現在、大径木を挽ける製材所つくりを進めています」

「というのも丸太材で原木市場へ出荷するのに比べて、製材した木材を販売すると価格が5〜10倍変わってくるわけです。村内で木材を切り出し、製材して出荷できるサイクルをつくりたいんです」

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<辺境の地、下北山村>

奈良県には、吉野林業というブランドがある。川上村、東吉野村、黒滝村に代表される林業と、下北山村の林業は異なる。下北山村には、100年生以上の木はめずらしく、皆伐型の林業が行われてきた。吉野町にある原木市場まで約70キロあり、1日2往復の木材運搬がむずかしい。そこで主な出荷地は三重県熊野市と尾鷲市の木材市場。下北山村は奈良県にありながら、生活・商業圏ともに三重県寄り。

神奈川県鎌倉市から自伐型林業をはじめたくて移ってきた小野正晴さんは、吉野と熊野が交差し「エッジが立ったところ」と話す。現在は、妻の晴美さんとゲストハウス立上げの準備を進めている。

自伐型林業を行う上で、欠かせないのは自身が手入れする森を借り受ける(あるいは譲渡される)こと。下北山村には、譲渡を検討する方が現れやすい土地柄がうかがえるよう。今の時代にあって、ひょっとすると林業ブランド地ではないことが、幸いするのかもしれない。詳しくは、北さんを訪ねてみて。

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自伐林業に心挽かれた人も、現在の仕事で独立しながら森にも取り組んでいきたい人も、辺境の地を求める人も。一度訪ねてみてほしいと思います。

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    <募集要項>

    自伐林業家
    募集職種 下北山村地域おこし協力隊
    給与 日額8,000円 別途年額150万円の活動費
     福利厚生 社会保険(健康保険・厚生年金)、雇用保険、公務災害
    仕事内容 ・自伐型林業での村有林等の管理業務
    ・林業技術の習得
    (チェンソーの取扱いから、歩道・作業道作りまで)
    ・将来に向け木工や観光業・農業などの活動も可能です。
    勤務地 奈良県下北山村
    勤務時間 休憩時間を除き1週間40時間とし、1日につき8時間を超えない範囲とする。(変形労働時間採用)
    休日休暇 4週8日以上
    応募資格 経験、学歴問いません
    採用予定人数 2名
    応募の流れ まずは下記よりご応募・問合せください

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