好きを仕事に。川西町のはじまるマルシェセミナー開催レポート

イントロ

はじめてのマルシェ出店って、大きなチャレンジですよね。そこで、初出店をサポートするはじまるマルシェセミナーが奈良県川西町で開催されました。セミナーには「まちを盛り上げたい」「出店をもっと良いものにしたい」。そんな想いを持った町役場の人、そして参加者が集いました。

はじまるマルシェを開催する理由

まずは、はじまるマルシェ実行委員会からあいさつです。

「住民の想いを後押ししたい」(川西町役場/植田雅治さん)

川西町生まれ育ちの植田雅治さん。はじまるマルシェに込めた想いを話します。

「近いまちだからこそ、町民の『やってみたい』を後押ししたい。そう考えています。でも、1人で始めるのは大変ですよね。マルシェをきっかけとして、『やってみたい』人同士が集まり、出会い、つながっていけたらと思います」

「子どもを連れて楽しく過ごせる場所を」(教育委員会/片岡昌敏さん)

同じく川西町生まれ育ちの片岡さん。

「春、夏、秋、冬と、川西町で子どもを連れて楽しく過ごせるイベントが必要だと思ったんですね。そこで、2017年から、毎年2月にスマイルフェスタを企画運営しています。また、『日ごろから地域の人が集まれる場所があったらいいよね』と町民同士で話すようになり、いち住民として唐院地区で空き物件を購入しました。現在、改修中で、いろんな人に関わってほしいです!」

実行委員会は仲間募集中

2019年11月に立ち上がった実行委員会。これまでに「いつかカフェをはじめたいお母さん」「もっと野菜を販売したい農家さん」「地元へ帰りたい学生」と話し合いを重ねてきました。そして、ハンドメイドの雑貨や食品の出店を調整してきました。

そして今後は、色々な「係」を募集中とか。 

「会場装飾を一緒に考える係」「はじまるマルシェ新聞係」「SNSでイベント当日の様子を発信係」「まちのイラスト係」… 色々な人と一緒に歩んでみたいと考えているそうです。

「先輩に聞く!マルシェのススメ」

プロフィール
グッドネイバーズ(佐村さえこさん・丸山なおこさん)
奈良県生駒市にて「いこままマルシェ」を開催する佐村さえこさん、「こま市」を開催する丸山なおこさん。2人は、2019年にママのためのシェアスペース&コミュニティキッチン「グッドネイバーズ」を立ち上げました。

「自分の好きを続けてほしい」

「マルシェを続けてほしい。それは自分の好きを続けることだから」と話す佐村さん。

「何かをはじめたい。そう思った時に、いろんな道がありますよね。『ならいごと』『パート』『マルシェ出店』・・・すべてに共通するのは、自分で何か作り、上達して、人に認められるというサイクルです」

「出店にあたって『いいんです、儲からなくても』という言葉を聞くことがあります。でもごめんなさい。儲けてほしいんですね。まずは数千円の小さな仕事でいいんです。材料費や、自分が製作にかけた時間を値段に反映してください。そして、続けてほしいんです」

どうしたら売れる?

続けるためには、売れることが欠かせません。佐村さんは「やりたいこと」「できること」「求められること」が重なるところに「売れる」があるといいます。

「『求められること』を知るために、出店があるんです」

たとえば、小学生用の巾着袋を出品したとします。すると、お客さんから「マチがあったらいいのにな」「男の子だけど、ピンクはありませんか?」といった声が聞こえてくる。これがチャンスです。「次回の出店までにつくってみますね」「次回は3/14にも出店するので、チラシをお持ちください」「つくったらアップするので、Instagramフォローしてください!ショップカードをどうぞ」。そうしてファンが生まれていきます。

ここで、こま市を運営する丸山さん。

「マルシェのゴールは、その場で売れることとは限らないんです。『あの人が出店しているから訪ねてみよう』とか『お店に行ってみたい』と思っていただくことを大切にしてください」

マルシェ出店の第一歩は「目的を決めること」

佐村さんは、「マルシェ出店の第一歩は、出店の目的を持つこと」と続けます。

目的とは、たとえば次のもの。

「マルシェをきっかけに地元の町を訪れてほしい」
「Instagramのフォロワーを10人増やしたい」
「新商品の反応を知りたい」
「コーヒーの美味しさを知ってほしい」

目的を明確にすることで、あなたの接客・ディスプレイ・物作りも変わります。そして、その日の売り上げに一喜一憂せずマルシェを続けましょう。

グッドネイバーズの金言集「実践編!マルシェ出店のイロハ」より

・SNSは2枚目の名刺です
・統一性のない投稿は逆効果!ブランドのSNSにお弁当の写真、やめましょう
・ディスプレイの目線は、子供の高さで!
・デザインがわからないときは、フライヤ、SNS、マルシェ視察…あらゆる手段でまずは真似をする
ことから
・「売れる」=したいこと×できること×求められること
・求められることを知るために、まずは出店!
・当日のディスプレイ準備は平均1時間。前日までにシミュレーションを
・店頭でモノを作ると、人は見に来てくれます
・「今日一番売りたい商品」をはっきりさせましょう
・主催者の方との相性は大事、自分に合ったイベントに出店しよう
・ディスプレイによって商品の価値は変わります

参加者した人たちの声

この日、川西町、三宅町、田原本町、天理市を中心に30人が集まりました。そのうち25 名が女性でした。みなさんからは「どうしたら売り上げが伸びますか?」「ディスプレイがいつも同じで・・・」という相談が続きます。一方で、「川西町を盛り上げたい」という声も聞こえてきたんです。その一部を紹介します。

「地元が川西町なんです。やっぱり自分の町はここ。関わりたいと思っていた時に、マルシェを知ったんです」
「わたし、川西町が好きなんです」
「まちを盛り上げたい。できることがあればしたい」
「将来この町でカフェを拓きたい」
「就職を前に、何かやってみたい」
「自分が作った革製品をこれからマルシェにもっと出店していきたい。そんな時にちょうどこのセミナーを見つけたんです」
「マルシェを機に、川西町の貝ボタンをつかったハンドメイド雑貨にチャレンジしたい」

出店をはじめとして、様々な人の「やってみたい」を実現するため、はじまるマルシェは準備中です!ぜひ気軽に遊びに来てください。

はじまるマルシェは2/2,3/14開催です!

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ランチ

この日は、お釜で炊いた川西町のお米と結崎ネブカたっぷりの豚汁をランチに。みんなでおいしくいただきました。

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