自治体職員さんに伝えたいコピーのつくりかた

2018年度に、生駒市のみなさんとWEBサイトをつくりました。その名前を「good cycle ikoma(グッドサイクルいこま)」といいます。この制作現場がとても楽しかったんです。そして2019/7/14 、奈良県生駒市で一人の女性にインタビューをしました。その中で、あらためて「good cycle ikoma」の編集を振り返ってみたいと思いました。

コピーのつくりかた

まず、どうしてgood cycle ikomaになったのか。コピーを決めるまでに約半年間ほど、リサーチの期間がありました。市役所のみなさんに教わって、市内で起きている魅力的な場を訪ねます。それは市内のイベント「いこママまるしぇ」や、シティプロモーション研修会への参加でした。魅力的な場にいるのは、「何かを自分で始めている人」。始めている人々をとおして、見えるのは「半歩先の生駒」でした。

この時、自治体職員の方々の編集力が問われます。日頃どれだけまちの人と繋がっているか。「まちを案内してください」と依頼したときに、どれだけ人の顔が浮かんでいるか。

コピーをつくる要素は、ここから生まれます。

実は以上でコピーはつくれるけれど、もう一つ大切にしたいことがあるんですね。

それは、自治体職員に見えていない可能性・不安要素を自分なりに探ってみること。具体的には、自分で不動産を内見してみたり、エア通勤をしてみる。そうすると、「中古物件の活用をうたっているけれども、不動産事業所さんは今も新築推しだな(これは例ですよ)」とか「大阪難波から17時台に近鉄に乗れると座れて楽だな。でも19時台はしんどいな」とか。体に「まちの手触り」が蓄積していきます。

そうして得た「情報と手触り」の両方から、言葉が決まります。

なぜグッドサイクル?

生駒市で出会ったのは「始める人々」でした。それは「自宅を改修してカヌレ屋さんを始める人」だったり、「自宅をリノベーションする人」だったり。どうして始めやすいんだろう?と考えると、始める人を応援するまちのインフラが見えてきたんです。それが「まんてんいこま」であり、「いこママまるしぇ」であり。

そこで浮かんできたのは「世の中には始めやすいまちと、そうでないまちがある」でした。

そんな中、「まちの声を集めること」でした。そして複数の女性から繰り返し聞いたフレーズがグッドサイクルでした。「わたし、ふつうの主婦だから。以前は結婚して大阪に住みはじめたけど、孤立して。でも、生駒に来たら、どんどん人と繋がって、どんどんよくなってる」といった風に。

生駒市で起きている現象に言葉をつけよう。そうして、グッドサイクルという名前が生まれました。

ちなみにコピーは「半歩先」を示してくれます。半歩先の生駒、半歩先の家族、半歩先の自分。

・グッドサイクルな人

最後に、この記事を書こうと思ったきっかけを紹介します。先日、生駒市でものづくりをしている方にインタビューをしました。きっかけは自分自身の「やってみたい」。そこへ周囲の友人知人が「こんなのあるよ」とものづくりの体験講座を紹介してくれる。そうして作ったものを友人知人にお裾分けしているうちに、「ほしい人」が増えて販売を始める。すると「出展しませんか」とリアルな出会いの機会が生まれてくる。

インタビューをしながら「生駒めっちゃいいところだなあ」と思いっぱなしのインタビューでした。

good cycle ikomaをぜひご覧になってください。

関連記事一覧