sonihouseと奈良

「スピーカーを媒介に、音・人・空間の豊かな循環を目指す」sonihouseでは、現在スピーカーの製造スタッフを募集しています。

Kiiでは、4週連続の記事にてsonihouseさんを紹介していきます。sonihouse(ソニハウス)が奈良で活動している、と知ったとき「奈良でスピーカーづくり?」という驚きがありました。奈良県は家庭のピアノ普及率が日本一だから?吉野林業がある木の産地だから?色々と想像をめぐらせつつ、鶴林万平さんと長谷川アンナさんに話を聞きました。

-どうして奈良へ?

万平)物理的には、2006年に奈良の会社に勤めたこと。でも、大阪や京都からも通勤圏内です。そうした中で、奈良に拠点をかまえたのは、「色がなさそう」だったことが大きかったですね。

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-色がなさそう。

僕は大阪出身で、大学が京都です。音楽のシーンだけでも、大阪には大阪の、京都には京都の何か特色がある。大阪や京都ときくだけでスピーカーに何かの色がつく気がしたんです。製作活動していく中で自分のペースを保てることは大事にしたくて。いっぽう奈良は、現代のアートやカルチャーには染まっていない感じがして。

-歴史文化で見たらすごいところですよね。世界遺産や国宝(建造物)の数は日本一だったり。

そうそうそう。でも、きっちりと管理されすぎていない感じがよくて。奈良公園もどっからどこまでが奈良公園かアイマイな感じがあったり。

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国宝のお寺も「そこにあるよ、」みたいな

ちょっとネタっぽいですけど(笑)。そういう感じが自分には合ってるな。構えない感じっていうか。

-sonihouseの活動をはじめて、どうですか?

奈良は、おのおのが、やりたいことに取り組んでいる感じでしょうか。気の合う人はいるし、会えば色々話もします。でも、普段からべったり固まるわけじゃない。僕は、その距離感が楽で。自分でいられるというんでしょうか。

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アンナ)わたしは奈良の出身です。デザイナーとして仕事をする上でも、使うフォント、ロゴ…まちの色は感じます。京都では、周りのまちになじませながら、じんわりと自分の色を出していくような印象。奈良は同じ“古都”でも、あたらしいものが望まれるような。いろいろなものが受け入れられる面白さや、住民の懐の深さを感じます。

もう一つ、立地のよさはあると思います。生活の上ではマイペースを保ちつつ、イベントや買いものがあれば、ふらっと京都大阪神戸に出れちゃう。その距離感がいいなと思います。

(構成:大越元/写真)

<4週にわたってsonihouseさんを紹介。記事はこちらから>

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