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sceneryがうまれたとき-最初の注文は、minä perhonenの皆川明さんでした-sonihouse/vo.3

「スピーカーを媒介に、音・人・空間の豊かな循環を目指す」sonihouseでは、現在スピーカーの製造スタッフを募集しています。

Kiiでは、4週連続の記事にてsonihouseさんを紹介していきます。第3弾では、sceneryが生まれたときについて、話を聞きました。無指向性・多面体スピーカー”scenery”(シーナリー)。ある出会いに後押しされて、現在の形が生まれました。

鶴)最初に注文してくれたのは、minä perhonen(ミナ ペルホネン)デザイナーの皆川明さんだったんです。

僕は服、割と好きで。妹に聞いて京都のお店行って。入っただけで、そこにいるだけで、“もてなされている”と感じて。それほどに、服から内装まで世界観が行き届いてたんです。

スカートが目にとまって。細部までつくりこまれている。それをかける木彫りのハンガーが、どう見ても手づくりで。スカートのラインにぴたっと添っている。

あれこれ見ていると、男の人がやってきて。めっちゃていねいに接客してくれたんです。服のこと、お店のこと、すっごい説明してくれて。

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当時僕は、minaのデザイナーが男の人とは知らなくて。「この人は誰だろう?」「まさかな」と思いながら。「あのハンガーはどうしたんですか?」と聞いてみた。

その人がデザイナー、皆川明さんでした。「『ここにハンガーがほしい』と信頼するつくり手さんにお願いしただけなんです」と。

理想的なものづくりの空間だと思ったんですよ。minaの世界観を理解しつつ、つくり手の世界観もあるものが、一つの空間をなしている。

すごい感動して。さらに話しこんでいたら、「何をされてる方ですか」と聞かれて。「多面体スピーカーを製作途中です」と伝えたら「完成したら見せてください」と。

1週間後に電話がきました。「京都に新しいお店を作るので、この前言っていたスピーカー、入れさせてください」「店の内装に合わせて、桜の材でつくれますか?

未完成のスピーカーに注文をいただいたんです。

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そこからですね。木工やってる友達に、相談して、木材のカットの仕方を教わって。そうしてsceneryが生まれました。第1作目は、京都のminaに入っています。

注文を経て、sceneryは完成したんですね。

そうですね。minaの世界観を大切にしつつ、よい音の出るスピーカーをつくる。自分一人でつくっていたら、表面に無垢材の化粧板は合わせなかったかも。声をかけていただいたことで、製品の質がぐんと上がりました。

もし、その一声がなかったら?

sceneryが、今とは違ったものになっていたかもしれないですね。

(構成:大越元/写真)

<4週にわたってsonihouseさんを紹介。記事はこちらから>

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