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和歌山県田辺市で「森のようちえん」をはじめる/後編/和歌山県中辺路町

和歌山県田辺市中辺路(なかへち)町の温川(ぬるみがわ)地区。100人ほどが住むこの土地で、2017年4月に、自主保育サークル“森と畑のようちえん わのうた”がはじまります。

前編では、立上げ人である田辺出身の石山可絵さん(どれみふぁーむ)にインタビュー。

後編では、“自主保育”をテーマにお母さんたちの話が進みます。

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自主保育サークル“森と畑のようちえん わのうた”をはじめる石山可絵さんに、那智勝浦町色川地区の津崎ふきさん、外山麻子さんがあれこれ聞きました。

津崎ふきさんは、小学生のときに、両親と共に色川地区へ越してきました。

ふき)「自主保育の特徴は、子どもの主体性を大切にした見守り型の保育だと思うんですが。もし親自身が見守り型保育を受けていなかったら「どこまで見守って、どこで止めるべきか」がわからないと思うんです。線引きを間違えると、ただの放任になってしまうかも」

可絵)「そうですよね。申し込みをくれた親たちからも『自分の子どもを、プロの保育士さん以外に預けて大丈夫かな。逆に自分が、よその子どもをちゃんと預かれるかな』という不安の声がありました」

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可絵)「そこで3月5日に、青空自主保育の3年間を綴った映画『さぁ のはらへいこう』を上映します。映画を観ることで、自主保育のイメージがわくと思うんです。まずベースを共有した上で保育をはじめ、あとは現場で一つずつ擦り合わせていけたらと思います。保育所へ預けるのももちろんよいけれど、自分たちでやってみると、意外に楽しかったりすると思うんです」

「最近ね、『おむつ取りを保育所に任せる人が増えた』という話を知り合いの保育士さんから聞いたんです。今まで家でしてきたことが、どんどん保育所の仕事になっているって」

ここで、外山麻子さん。横浜から引っ越して10年になる。

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麻子)「親御さんの気持ちも、わかる気がする。わたし自身も、家では家事をあまり教わらずに育ってきたし。くわえて今は、ありとあらゆる家事が、サービスとして提供されている。料理も洗濯も掃除もお金さえあれば外注できる中で、『子育てだけは家庭でやりましょう』といわれてもピンとこない気がします」

麻子)「わたし自身つねづね思うのは、自分がちゃんとした人間じゃないというか。バランスの悪いところが色々あります。そんな自分だけで子どもを育てるこわさもある。色川に来て感じるのは、大きな家族での子育て。色んな人が子どもに関わってくれる中で、子ども自身がうまくバランスをとってくれるかな」

可絵)「わたしもいなかに来たのは、地域で子育てしたい気持がありました。家では教えられないことも、顔見知りの人や隣のおじいちゃんと関わる中で、揉まれて、もまれて」

自主保育は子どもだけでなく、親自身も育つ機会なのかもしれません。“森と畑のようちえん わのうた”。参加したい方は、連絡をどうぞ。

<コンタクト>わのうたでは次のことを受けつけています

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(聞き手:津崎ふき、外山麻子 写真と文:大越元)

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