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南伊勢暮らし(子育て編)vol.2

 

前回の『南伊勢暮らし(子育て編)vol.1』で紹介させていただいた南伊勢町内の子育て事情や制度を深掘りするため、町内4ヶ所にある保育所のうち東宮地区にあるなかよし保育園を取材してきました。子どもを連れての移住は心配事が多いもの。移住後の保育を想像する材料として、是非ご覧ください。

南伊勢町の保育に関する代表的な制度!(vol.1のまとめ)

・出生祝金…子ども1人につき10万円

・保育料の無償化…園児の保育料が無料

・子ども医療費助成制度…18歳までの医療費保険適用分全額を助成

・キラキラ教室を見学

南伊勢町では、英語力向上授業としてキラキラ教室を実施しています。なかよし保育園では月曜と水曜の週に2回、英語教師を招いて行われます。

「これは誰かわかるかな?」

先生の問いかけに、「chef」と元気に発言する子どもたち。他にも「hair dresser」や「 dentist」など、色々な職業が登場します。

「He is a chef 1,2…?」

「He is a chef !」

これなら小学校から始まる英語教育も、自信を持って始められそうです。何よりも、子どもたちは楽しそうに授業を受けている様子。学びの楽しさを知るきっかけを得ることは、就学前の時期にはとても貴重なことではないでしょうか。

新しいことを吸収する子どもたちのキラキラした顔が印象的でした。

 

・素直に授業を受ける園児

授業を見学して、子どもたちの素直な様子にとてもビックリしました。誰1人として集中力を欠くことなく、授業に夢中。これってすごいことではないでしょうか。

先生の授業の魅力以外にも、手厚いサポートがあることも影響しているはずです。というのも、なかよし保育園では園児48人に対して、保育士が12人。給食員3人(2020.08時点)。保育士は1人ひとりと接して、園児の様子を把握することができます。

なかよし保育園では現在、車椅子などの寄り添いが必要な子どもも受け入れています。園児の状況や性格に合わせた保育が可能です。

写真右の方が園長さん。

「友人を大切に、困っている人に手を差し出せる子を育てていきたいと思っています」と、話していただいたのは園長の山本みゆき先生。そのために、子どもの気持ちに寄り添い共感することを大切にしていると言います。

まずは子どもの感情を受け入れ、「先生は自分を認めてくれている。理解してくれている」と思ってもらうこと。そうして信頼関係を深めること。子どもたちの素直で明るい雰囲気は、こうした保育士の接し方も影響しているのかもしれません。

施設・園庭が広いのも魅力的。

・地域との強い繋がり

取材中、ちょうど地域の防災ボランティアの方が来られました。「避難場所へ園児が行きやすくために、避難道の整備が必要だと思う」と、園長にご相談。避難訓練も地域の人と一緒に行っているそうです。

都市部では、保育所の騒音や駐車場に関して地域と揉め事が起こることもしばしば。南伊勢町では地域の方々が「保育所のために何ができるか」を真剣に考えてくれていて、子どもたちを本当に大切にしていることが伝わってきます。

園児は地域の祭りにも参加しています。この写真はなかよし保育園の園児たちが、町内奈屋浦地区にある恵比寿神社の祭りに参加する様子。恵比寿様を含めた七福神に仮装して踊っています。

地域との繋がりは、南伊勢町の保育所の最大の魅力のひとつではないでしょうか。

・保育所の移住者支援

移住してきた子どもたちは、すぐに園に馴染めるそうです。逆に保護者の方が適応するのに時間がかかる場合もあるとのこと。そういった移住者の方々には、「地域と繋がるきっかけとして保育所を利用してほしい」と園長さんは言います。

「保育園は何でも相談できる場所です。保護者さんにもこちらから声がけをして、サポートできればと思います」

保育所は移住者の心強い味方になってくれそうです。次回は実際に南伊勢町に移住して子育てをしている主婦の方々にお話を伺ってみます。

なかよし保育園の外観。取材ご協力ありがとうございました!

 

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