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和歌山で有機醤油職人の継業募集/藤野醤油醸造元/和歌山県那智勝浦町

ありがとうございます。こちらの求人募集は終了させていただきました。ご応募、ありがとうございます。

なお、醤油の購入はいただけますので、藤野醤油さんのHPよりお問い合わせください(2018/3/16記)

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那智勝浦町へのUターンを考えている方、町内でものづくりへの転職を考えている方へ。藤野醤油醸造元で、はたらく人を募集しています。

醤油醸造の経験は問いません。ものづくりの仕事を考えている方におすすめです。雇用形態は二つ。正社員としてフルタイムで働く方。パート・アルバイトとして働く方。いずれの場合も、最初の3ヶ月間は試用期間として、時給800円ではたらいていただきます。

醤油発祥の地である和歌山県。そのほぼ最南端に位置する那智勝浦町・天満(てんま)地区の藤野醤油醸造元。

創業は、1820年。那智勝浦町は、水のまち。世界遺産“那智の滝”をはじめ、48もの滝が存在する温暖多湿の気候は、発酵に適していました。

国産の大豆と小麦、輸入の天日干し塩に、那智水系の伏流水で仕込む醤油。ここは、日本全国でも10軒ほどしかない有機醤油をつくる蔵の1つでもある。

蔵の香りにひかれて、はじめて醤油を買いに行ったのが、2016年の夏でした。醤油の味については素人でしたが、ちゃんとつくっていることが伝わってきました。

<藤野醤油とは>

「社長をやる人生とは思いもしなかったよ。ナンバー2が好きなの(笑)」

そう話すのは、3代目社長の那須矩三世さん。

先代にあたる旦那さんの急逝から、1996年に社長就任。経営については右も左もわからなかった。「最初の4年間は、ほんとうに大変やってん。毎日霧の中を歩いてるみたいやった」。経営の本を読みあさり、販路をひらこうと広告を打ち… 立ち帰ったのは、那須さんが長年続けてきた“主婦の目線”でした。

まず蔵を清潔に保つこと。

醤油蔵には、たくさんの菌が住みつき、彼らがおいしい醤油をつくってくれます。けれども衛生的でないことと、よい菌が住みつくこととは紙一重。

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次に、“本醸造”の製法を引き継ぐこと。

戦時中の物資不足を機に、日本の醤油づくりは効率化の歩みをはじめました。一度醤油をつくり終えた醤油かすを塩酸処理することで、再利用を試みた“新式醸造”。発酵時に加温を行うことで、製造時間を短縮する“加温醸造”。

「自分とこの醤油しか知らなかったら、人様に話せないから。色んな醤油をつかってみるんです。薬品処理したものは、やっぱりそれなりの匂い。香りが全然違う」

最後に価格。

生活必需品だからこそ、まっとうな醤油を、誰もが手にとれる価格で届けよう。

「儲けるために、醤油つくってるわけじゃないの。ちゃんと蔵が回って、従業員が家族を養えたら十分。あとはわたしたちが蓄えるんじゃなくて、各家庭にお返ししていけたらいいでしょう」

これらの考えを蔵全体のルールとして共有するため、2001年には有機JAS認定を取得しました。

<仕込みがはじまる>

醤油づくりは、仕込みからはじまります。4月7日の春仕込み初日に、蔵を訪ねました。

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「お醤油は、小麦から香りを入れるんや」と、那須さん。

「これが小麦を焙煎(ばいせん)したもの。食べてみて?」

藤野醤油醸造元では、醤油の種類に応じて、無農薬小麦は滋賀産、有機小麦は島根産を使いわけている。

「小麦の種類によって、炒ったときの香りが変わるのよ」

炒って2晩置いたものを、細かく挽き割り、大豆・もやし(麹菌)と混ぜる。室(むろ)で、4日間寝かせると、麹ができる。

「『あとは、濃い塩水と混ぜたら醤油になるんやろ?』と言われることもありますよ。でも、そんな簡単にはつくれんの。発酵次第で、いい醤油もできたり、できなんだりするんです」

くわえて、有機醤油ならではの難しさがある。

豆腐、納豆、味噌、醤油、ソイラテ… 色々な食につかわれる大豆の93%は、海外からの輸入。残り7%にあたる国産大豆230,000tのうち、有機大豆は1,000t足らず。

同じ生産者さんでも、大豆の出来は毎年変わるもの。原料の状態を見つつ、醤油をつくっています。

<有機醤油のはじまり>

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どうして、そんなに大変な有機醤油をはじめたのか。

「大変だとわかっていたら、やめていたかもしれない。藤野醤油は、1920年に藤野勇吉さんがはじめた蔵。一生懸命築いてきた醤油屋さんやしね。継承していったらな。社員も食べていかな。その一心だったんです」

「菌はもちろんのこと、働く人同士が関係をつくる中で、はじめて蔵になります。一つの醤油をつくる、ってそういうことやんね」

<2017年の仕込みがはじまる>

蔵人の坂地さんが、NK缶にぎっしり詰まった小麦・大豆・もやしを、ベルトコンベアへ乗せていく。

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終着駅は、室(むろ)と呼ばれる部屋。これから4日の間に、麹が育っていく。

<醤油蔵の仕事>

仕込み作業は13時半にはじまり、14時に終了。6月上旬まで、仕込み作業は月・水・金曜日に行われる。

室で麹をならしている坂地さんに話を聞いた。

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どうしてこの仕事に就いたんですか?

外に出ていたんです。地元に帰ってこうかな思って、仕事探したんです。やっぱりものつくる仕事のほうが、ええかなと。藤野醤油を訪ねたんです。やりたくて。それから醤油つくって、22年になります。

食には、興味があったんですか?

働くまでは「腹一杯になったらええ」という感じでした。醤油の違いもよくわからなかった。

働いているうちに、興味持ってくるいうか。スーパー行ったら、食品の裏ラベルを見るようになってね。この原料で、こういう味になるのか。

醤油にも、色んな製法がありますよね。

自分とこの自慢するわけではないけど、本醸造の醤油はうまいです。

なめたときの味が、浸式醸造とは全然違います。

原料もやはり違いを生む。僕はそう思います。これが、うちの丸大豆。食べてみてください。

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…うまい。

ちゃんとした醤油使ったら、料理の味も違うてきますよ。体にもおいしいです。

<醤油をつくる仕事>

「お醤油つくる仕事はね、一生続けていける一つのものを持ってんねん」

再び、社長の那須さんと話す。

「“お金を稼ぐため”と考えたら、いくらでも割のいい仕事はあります。醤油づくりは、その気になったら簡単に手ぇ抜ける。売ることも大切やけど、きちっとした醤油をつくることが、藤野の基本です」

「地道な仕事よ。こういう醤油蔵、ほんとに好きでね。つくるのが好きな人がおったらね。託したい気持ちはあります」

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<醤油蔵の今>

藤野醤油が創業した1920年には、日本全国に7,000の醤油蔵があったと言われる。今ほど輸送が発達していなかったため、地の醤油をつかうことが、ふつうだったと考えられる。瓶詰めの普及にともない、現在では大手5社がシェアの50%を占めるように。醤油蔵の数は1,500ほどに、毎年なお、50の蔵が廃業している。一番の理由は、後継者がいないこと。

もう少し、この数字に踏みこんでみたい。現在1,500ある醤油蔵のうち、仕込みから一貫製造を行う蔵は、150と言われる。90%の蔵は、大手メーカーや醤油組合から醤油を購入、火入れのみ行い、自社の銘で出荷する。

和歌山県内にある醤油蔵は18。そのうち、一貫製造する蔵は3、4軒と見られる。その1つが、藤野醤油醸造元。

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取材の帰り際、ラベルの貼られていない1本のボトルを手渡された。今年発表する新商品だそう。コンセプトは、主婦の目線。

「おいしいってシンプルなことやと思うの。家で、かつお節と昆布と煮干しから、だしとるの。それに醤油を加えるのが一番」

「でも、なかなかだしをとる時間を持てないでしょう。まずはわたし自身がほしくて、つくったのよ」

原材料は丸大豆醤油、三温糖、本みりん、かつおぶし。

「最初は、かつおエキスを試してみたのよ。火入れのときに、余計なにおいがしてね。わたし、料理は香りと思ってるから。ちゃんとだしをとることにしたの」

うどん、煮物、炊き込み御飯、和風パスタ。色々な料理に合うという。

時間と気力が許すなら、自分自身にも家族にも、ゆっくり食事をつくってやりたい。けれども余裕がなくなると、まっさきに削られるのが、食事の時間だ。外食や弁当が毎日続くと、体がつかれてくる。

主婦の目線、それは生活者の目線だ。その眼差しを持つ醤油蔵だからこそ、できること。

藤野醤油に眠る仕事は、まだまだあります。

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ありがとうございます。こちらの求人募集は終了させていただきました。ご応募、ありがとうございます。

なお、醤油の購入はいただけますので、藤野醤油さんのHPよりお問い合わせください(2018/3/16記)

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<募集要項>

藤野醤油醸造元
募集職種 製造補助
雇用形態 ①正社員(3ヶ月の試用期間あり)
②パート・アルバイト
給与 試用期間及び②時給800円
福利厚生 雇用保険と労災保険があります
仕事内容 *醤油製造に関する作業補助を行なっていただきます。
・原材料の仕込み、加工作業(大豆、小麦、塩水を混ぜて
加工、発酵させ醤油を製造する)の補助。
・タンク、樽、瓶の洗浄等。
・20~30kgの材料や瓶を持つ場合があります。
・たまに、社用車(軽トラ)を使用して配達(勝浦町内)や
ゴミ捨てに行っていただくことがあります。
勤務地 和歌山県那智勝浦町天満1573
勤務時間 8:00~17:00(休憩時間60分)
休日休暇
毎週
・お盆 8/13~16
・年末年始 12/31〜1/5
応募資格 経験、学歴、免許、問いません。
採用予定人数 1人
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採用
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従業員数 社員6名 うちアルバイト2名

(写真と文:大越元)