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和歌山県新宮市の葬儀会社で働いて/大矢博昭/アスカフューネラルサプライ/和歌山県新宮市

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「『悲しいのはいやだ、最高に楽しく送ってくれ』。故人さまが友人たちに遺した言葉でした。そこでアスカは、故人の友人たちに協力いただいたんです。ご本人が乗りやったアメ車とバス釣り用のボートを会場につけて、会場に写真と釣竿をこれでもっか!と飾りました。本当に沢山の仲間たちが集まって」「忌明けの食事は『結婚式かっ!』ってくらいのどんちゃん騒ぎ。帰り際にお父さんから『ほんとうにいい仲間がいて、本人らしい葬式してもらった、ありがとう』」

お客さまの相談に乗り、心のケアをしつつ、明日を描くための葬儀を形にしていくのがアスカフューネラルサプライのプランナーです。プランナーは現在5人。その一人である大矢博昭さん(38歳)を訪ねました。10年前、ガソリンスタンドから転職。今ではアスカに欠かせない一人です。

よろしくお願いします。はじめに大矢さんの経歴を聞かせてください。

高校を卒業して、和歌山市のほうで就職したんですけど、仕事がすっごく!面白くなくて。半年で帰ってきました。28歳まで、市内のガソリンスタンドではたらいていたんですよ。新宮公益社(2015年にアスカフューネラルサプライへ社名変更)の濱本と知り合って、声をかけていただいて。

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転職に戸惑いはありませんでしたか。

前職では営業の仕事もあったので、接客という点では共通していました。ただ、お客さんへの接しかたは変わりましたね。言葉づかい一つから。

葬儀で心がけているのは「その人を送る」こと。ほんとうに、ご家族の状況は100人100通りです。老衰により親が亡くなられたご家族も、子どもに先立たれたご家族もいらっしゃいます。その人がどんな生きかたをして、誰に大切にされてきたか。

具体的には、会場のスクリーンに、故人の一生をたどるスライドショーを流すときもあります。赤ちゃんのとき、入学したとき、結婚したとき、親になったとき。

式場の通路に写真や思い出の品々を並べることもあります。

故人が好きだと話されていた太地町の和菓子屋さんのおまんじゅう、ご夫婦でドライブのたびに足を運んだ三重県御浜町にある食堂のトンカツ弁当を用意したこともあります。人は一人じゃないんですよ、トンカツ弁当を買いに行ったとき、お店の方と話をさせていただいたんです。「◯◯さんでしょっ、注文を頂いたとき、いつも食べやすいように小さくしてくださいって奥さまに・・・」「お代は結構です、持たしてあげて」と、小さく切ったトンカツ弁当をあずかりました。はじめはうつむきがちだったご家族が、棺(ひつぎ)にお花を入れるとき、すこしだけ笑顔が見えたような。ご遺族一人一人、故人との大切な思い出があるんです。

やっていてよかった、と思うことは。

当たり前のことですが、とどこおりなくお葬式を終え、お送りできたとき。葬儀は一度きりですから。式中もたえず「不備はないか?」と気を配っています。無事に終わると、ほっとします。もし「ええお葬式してもらって」と言葉をいただいたときは、もう。

会社のことも聞かせてください。若い人たちが和気あいあいやっている姿が印象的だったんです。

入社時は、僕が唯一の20代だったんです。プランナーの濱本、社長、専務、その上に60代の先輩が2人いてて、ちょう年齢層が高くて(笑)。

この10年で、がらっと。

会社って変わるもんやねぇ。

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この3年間で7人も増えたんですよ。

葬儀業界も、変わってきてますよ。どんどん新しい流れがきてる。故人の一生をたどるスライドショーも、10年前はとっておきのオプションでしたが、今ではスタンダードです。これから、もっと変わっていくんじゃないかな。

この仕事に、向き不向きってありますか。

ないんじゃないかなぁ。誰でも最初は未経験ですし。

アスカのみなさんに会うのは、今日が2回目です。スタッフのみなさん、キャラがそれぞれですよね。葬儀にもプランナーの色は出ますか。 

出ますね。式に向けてやるべきことは決まっているんですよ。DVDをつくり、お写真をかざり・・・  ただ松本、濱本、堀口、田中、僕。一人ひとり送り方は違ってきます。ご遺族との接し方も違えば、かける言葉の一つもそれぞれ変わってくる。だからね、すごいやんちゃな人でもおとなしい人でもいいと思うんです。人を思いやる気持ちがあれば、きちんと仕事に向き合ってくれる人だったら。

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ちょっとだけ町の話も聞かせてください。休日はどう過ごしていますか。

僕は子どもがいるので、ふつうですけど、家族で買いものに行ったりかな。新宮の町は、のんびりしてるから一人の休日は最近購入した自転車でポタリングです。数ヶ月に1回、三重の松阪や大阪まで、ちょっと遠出もしますね。冬になると家族で行くスキーが何よりの楽しみですね。活発的なのは堀口ですかね。熊野川の河口や那智でサーフィンしたり、釣りに海に潜りに行ったり、彼は遊びの達人ですね!

最後に一言お願いします。

桒木さん、栗須さん、濱口君が仲間にくわわり、職場も新しくなった中で、自分も日々成長していきたい。すなおにそう思える職場なんですよ、アスカ。一緒に育んでいってくれる人と出会えたら、うれしいです。

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<アスカの人>

 tanaka

(聞き手・写真と文:大越元)