「年中みかんのとれるまちに、半月住みませんか-御浜町トライアルステイ-」

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三重県御浜町(みはまちょう)で、みかんアルバイターを募集します。

開始日は2017/10/1から。御浜町内の8軒の農家のもと、極早生(ごくわせ)温州みかんの収穫・運搬作業を5日間から手伝います。

指導がありますので、経験不問。女性でも体力に問題はありません。1日8時間の仕事に対して、日給6,800円を支給。寮の宿泊費はかかりません。

就農を考える人はもちろん、海の近くでいなかぐらしをしたい人、ちょっと環境を変えたい人。まずは試してみませんか。

<年中みかんのとれるまち、って?>

22㎞に及び、日本一長い砂浜の海岸である七里御浜(しちりみはま)。ここからの海風と水はけのよい土地、そして温暖な気候。御浜町は、栽培に適した自然環境にあり、江戸時代からみかんを育ててきました。

「『年中みかんのとれるまち』と呼ばれるようになったのは、1970年ごろから。300ヘクタール(東京ドーム60個分)の土地を造成して、なだらかな地形にして。栽培を多品種へとシフトしたんです。かつて御浜町では、温州みかんと夏みかん中心の栽培でした」。

そう話すのは、短髪に首からタオルを下げた瀬古勝信(せこ かつのぶ)さん。御浜町役場の農林水産課で収穫アルバイターの募集に取り組む方です。

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瀬古さんは、みかん農家の生まれ。30代まで専業のみかん農家として働いてきた経験を活かし、就農支援などに取り組んでいます。

これまでは、収穫時期になると、近隣の新宮(しんぐう)市や熊野市から手伝いに訪れたとのこと。今回、どうして全国から人を募集することに?

「今後を見すえた産地からのアクションなんです。みかん収穫のアルバイトをきっかけとして、御浜町を知ってもらうきっかけをつくれないか。そうした声はずっと以前からありました。みかん農家の中に、Uターン組やIターン者が現れ育ってきたことを受けて、今だからできる取組みなんです」

町内に暮らす600軒のみかん農家は、スタイルもさまざま。

代々続く大規模農家。企業勤めを経てUターンした農家。地域に雇用を生むべく、農地を取得して営農する人。自動車学校で教官を勤めながら、みかんを栽培する人。夫婦で営む移住農家。日本から台湾向け輸出の1/3を担う農業法人もあります。

2017年度のアルバイター募集に手を挙げたのは8軒の農家。法人/個人、地元/移住者と経歴もそれぞれ。そこで今回は、3軒の農家を紹介します。

<農家の紹介①:奥西和弘さん>

「実は若いはたらき手もいるんですよ」

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まず訪ねたのは、神木(こうのぎ)地区で営む奥西和弘(おくにし かずひろ)さん。農協にて農業指導員として働きながら、“土日農家”を営んできました。10年前から専業農家に。現在は20代の息子さんと共に畑に出ている。

みかん、梅、米、野菜と幅広く栽培を行っています。2.7ヘクタールのみかん畑、そのうち極早生みかんは1ヘクタール。主に農協へ出荷しています。

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主に中京圏で多く流通する極早生みかん。その特徴は、酸味。「青切りみかん」とも呼ばれる。御浜町内では9月中旬から収穫がはじまります。秋の深まりとともに徐々に色づくみかん。9月中旬から収穫がはじまり、最盛期となる10/1よりアルバイターを受け入れることに。

会話の節々にみかん農家への熱意が伝わってくる奥西さん。若手の育成にも熱を注いできました。三重県内でもみかん栽培が盛んな熊野市・御浜町・紀宝町にて取り組む「三重南紀元気なみかんの里創生プロジェクト協議会」。先進農家として、県外出身の二人を研修生として受け入れました。

「一人は20代の就農でした。農業には高齢化のイメージがあるかもしれないけれど、2017年に新規就農した人は20,000人。若い農家もいるんですよ。働きかたにも幅があります。『どえらい儲けたい』人もいるし、『食べる分だけ稼いで、ゆっくり生活したい』人もいる。そのことを知るだけでもいいんじゃないかな」

<農家の紹介②:農園 有無(うむ)さん>

熊野のこと、ちょっとでも知ってもらえたら

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二世代で減農薬のみかん栽培に取り組むのが、﨑久保(さきくぼ)さん一家。隆(たかし)さん・薫さん夫妻と、息子である孝臣(たかおみ)さん・真衣子さん夫妻は、「農園 有無(うむ)」の屋号で営まれている。

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「ただ労働力を募集したいだけではないんです」と話す﨑久保さん。

アルバイターには、目安として1週間に1日程度の休みを設ける予定。休日には、周辺エリアの案内なども考えている。

「熊野のこと、ちょっとでも知って、楽しんでもらえたら」。

アルバイターの宿泊先となるのは、紀伊自動車学校の寮「未来宿(みらいじゅく)」。この施設では、免許合宿の閑散期に、地域外からの人を受け入れてきた。きっかけは2011年の紀伊半島豪雨水害。泥かきなどの復旧ボランティアが滞在する拠点として、紀伊自動車学校協力のもと、未来宿を開放した。

日本国内各地から、社会人・学生を問わず百人単位でボランティアが訪れた縁から、2013年までに収穫時期の受け入れが行われた。

今回の収穫アルバイター募集には、そうした土台がある。

<農家の紹介③:かきうち農園さん> 

「農業を、企業就職や公務員と並ぶ就職の選択肢にしたい」と話すかきうち農園さん。よければこちらもどうぞ。

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<農家の紹介 2017/9/20更新しました!

御浜町役場のHPにて8件の農家さんを紹介しています。

こちらからご覧ください。

<生活の紹介>

アルバイターの生活についても紹介をします。

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未来宿では、新宮市出身の崎久保真衣子さんが寮母さんを勤めます。朝・夕食は1日1,000円で用意をいただけるとのこと。取材日も、おいしそうなにおいが漂っていました。

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収穫アルバイターは、6〜8畳の個室(和洋あり)で生活をすることに。

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またこれまでKiiで紹介してきた周辺の人・場所・イベントを紹介します。よければ参考にどうぞ。

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<2017年10月の周辺のイベント紹介>

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<最後に>

今回は極早生みかんの収穫に焦点をあて、10/1〜20を募集時期として設定しています。以降も、早生みかんの収穫などが続く。「年中みかんのとれるまち」だけあって、収穫でいそがしくなる冬場以外にも人手が必要という声も。まずは気軽に問い合わせてみてください。

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(写真と文:大越元)

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