「川でつながる和歌山と奈良」Guesthouse RICOがHANAREへ

2019年8月に始まるふるさとワーホリin奈良県川上村。初めての試みだからこそ、参加者にとってはイメージのわかないことが多々あるでしょう。そこで、連載コラムとして川上村を紹介していくことにしました。

今回は、和歌山市にあるGuesthouse RICOを営む橘麻里さんと宮原崇さんが、川上村へ。川上村での滞在の様子を紹介します。

和歌山市にあるGuesthouse RICOを営む橘麻里さんと宮原崇さんが、奈良県吉野郡へ。京奈和自動車道で五條市へ。そこから吉野川の上流へ上流へと向かい、たどり着いたのは川上村にある1日1組限定の宿「HANARE」でした。

時計は17時。迎えたのは、「HANARE」オーナーの横堀さん。

どうぞ、と横堀さんが出してくれたお茶うけはニンジンのぬか漬け。マイブームなのだとか。ちなみにお菓子は、いただきもの。川上村へ週末移住をした方にピザ窯のつくり方を教えたお礼だそう。

お茶を飲み終えてこの後どうしようかな、と考えていると横堀さんからお誘いが。「夕飯食べていきません?村の人から教わってサムゲタンを作ってみたんです」。

カマドでお米を炊く

カマドでお米を炊くのは、RICOの二人にとって初経験。横堀さんが、薪(まき)の割り方一つから教えていきます。

横堀:時間にすると30分で炊き上がります。最初は強火で、湯気が出てきたら中火にして…

橘:どうやって火力を調整するの?

横堀:薪の量です。その後で、音が「ゴボゴボからチリチリ」に変わったら、すぐ火を消す。お米のいい香りもします。

橘:いいね、焚き火って。見ていても飽きない。ここで昔なんか燃やしてたのかなあ。

紀ノ川のこと

橘:おととしかな、Guesthouse RICOへ来てもらいましたね。

横堀:ここは、山に囲まれているでしょう。夕焼けが見たくなると京奈和自動車道に乗って、和歌山へ行くんです。紀ノ川は、何かと縁が深いんです。

橘:当時はこの子が小さかったの、覚えてる(笑)。

横堀:川上村では毎週日曜日に「やまいき市」が開かれます。わたしたちは土曜日になると、和歌山市へ仕入れに行くんです。和歌浦のしらす屋さんとか、雑賀崎の干物屋さんを巡って。

橘:和歌山の秋刀魚をこの火で焼いたら美味しいだろうな。

Guesthouse RICOとHANARE。場所は違うけれども共通点も見えてきました。

橘:この仕事に就いて、”近所”に目が向くようになりましたね。毎日家の前を掃除するおばあちゃんがいるんです。定規で線を引いたようにピシーッと3メートル四方をきれいにしてて。でもここ数日姿が見えなくなっていたんです。「大丈夫かな?」とスタッフみんなで心配したりして。

横堀:海外からのゲストは、どんな反応をするんですか?

橘:「ほんと人いないね」と言われるんです。国がどんどん成長しているアジアの人は「閉店しているお店や、取り壊されている空き家が寂しい」と話します。一方、ヨーロッパの人は「グーッ、コレコレ」みたいな(笑)。東京や大阪の喧騒を経て、静けさにほっとしているみたい。ここで一息ついて、熊野古道へ向かっていきます。

横堀:ここと同じだなあ。

エリックさんが見た、川上村

マタレーゼ・エリック ジェームスさんは、アメリカから岐阜、京都を経て川上村へ。2016年に地域おこし協力隊として活動開始。「携帯電話やコンビニエンスの陰に隠れて忘れられていく文化にフォーカス(本人談)」して村を紹介している。2019年3月に任期満了後も、川上村で暮らす。

横堀:HANAREを始めることになったけれど、1人でゲストハウスは心細いなと思ってニッシーが来たんです。て、やがて彼と結婚することになって。披露宴にエリックが来てくれたんです。

エリックさん:当時は京都に住んでいました。仕事は楽しかったけれど、隣に住んでいる人を知らなかったり、地域の祭りに参加するチャンスがなくて。ここの披露宴は地元の人が料理を持ってきたり、みんなで歌ったり、トランプを投げてキュウリを切る人がいたり(笑)。いい村だなと。好印象がありました。その後、地域おこし協力隊に誘われたんです。じゃあ来てみよう、と。

披露宴の日に撮影した集合写真があるんです。その日は、川上村の人たちはみんな「はじめまして」だったけれど・・・村に暮らしはじめて1年後には全員知り合いになっていました。ここに来て、いろんな人と出会いましたね。

ふるさとワーホリin奈良県川上村

ふるさとワーホリin奈良川上村では、きっとこんな風に参加者たちと過ごす時間もあります。川上村での「働く」と「暮らす」を通して、自分の肩書きに出会ってみませんか?

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