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大学3年生の夏休みを「ふるさとワーホリin奈良川上村」で過ごした3人の話。

2019年に開催したふるさとワーホリin奈良川上村。2年越しに、参加者と村民によるオンラインで話しました。

zoomにて、川上村と

左下が朝日館・辻さん 右下がやまいき市・奥田絵さん

ーー3人とも、今日は仕事終わりにどうもありがとう。

3人 いえいえ。

ーー川上村の晋司(し)さん、絵くんもありがとうございます。

し・絵 楽しみにしていました。

 絵くーん、今年の春は「やまいき便」なかったんですよね?去年は注文したんですけど、今年はないんだと思って。やってほしかった・・・

 そうだったんや?

 やってほしかった。山菜食べたいし、そうめん食べたいし、食べたい、食べたい、食べたい・・・ 川上村はほんとうにおいしいものの宝庫だった。とにかく、口に入れたもの全部おいしかった。喫茶「秀」の肉が大きい焼きそば。ごはんがついてきてさ、ほんとうにしぬかと思った。それから上島さん家の料理全部、めちゃくちゃおいしい。もう大好きです。

 ふるさとワーホリの最終日のごはん会もおいしかったね。

 あの回は全てがおいしすぎて。幸せで幸せでたまらなかった。

 もっかいやりたいな〜 野菜も全部おいしかった。


 あれ、もう卒業してんねんな?3人は今なにをしているの?

3人 (顔を見合わせて)じゃ、「せーの」でいおっか。

 なんでやねん(笑)。

 わたしは都内の病院で働いています。「在宅医療PA」という仕事をしていて、お医者さんの隣で在宅医療のアシスタントをします。病院ではなく、お家で家族に囲まれて最期を迎えたい方のお手伝いをする仕事です。日本ではここにしかない職種なんです。

 お家で家族に囲まれて最期を迎えたいか。頭に入れとこう。まだ30歳やけど。

 30代の方からいらっしゃいますね。たとえば先生は「なぜその患者さんが家で亡くなりたいのか」を考える。「家族に迷惑かけたくない」のか、「お金がないから」か。お金の問題なら、解決できる方法を一緒に考える。そういう姿勢の病院なので、一緒に働く人も、いい人が多いです。

 おもしろい。

 おもしろいです。

ーーもともと薬学部に通っていたんだよね。

 そうですね。薬剤師になるか、普通に就職するかで悩んでいた大学3年の夏に、川上村へ行ったんです。ワーホリ初日に、横堀さんに「薬剤師になろうか迷っているんですよね」と話したら「今はなりたいの?」と聞かれて。「いや、別に」と。そうしたら「今やりたいことやったらいいんじゃない?資格はあとから取ればいいじゃん」と言われて。

「はあ、サーセンでした。そうします!」みたいな(笑)。その時にふぁ〜〜〜ってなりました。はじめて、「大丈夫だよ」と言ってくれる大人と出会えたから

その後は、川上村の地域おこし協力隊もふくめ、色々な選択肢を考えていきました。

そして、卒業間近の2021年2月に、ここにたどり着きました。

 わたしは、実家の和菓子屋で和菓子をつくっています。

 家業を継いだの?

 まだ継いでないです。修行中です。

 かなさん、元気?

 元気です!

 今はどんなことをしているの?

 和菓子をつくって、販売しています。わたし、昔ながらの和菓子が嫌いだったんです。だから卒業研究では、「そんな自分も食べられる和菓子」の開発に取り組みました。そこで生まれたメニューを、お店で商品化をしているところです。今は波に乗って、売り上げも上がってきたところです。

 すばらしい、関東に名をとどろかせないとね。

 けいちゃんは?

 わたしはカフェで働いています。

 店員さん?

 店員もしているんですけど、自社農園があるのでそこで採れたトマトの加工をしたり、いちご狩りに訪れたお客さんの案内もします。

 いいなあ、おしゃれやなあ。

 今は、メニュー表をつくるのがすごい楽しいです。

ーーふるさとワーホリでは、どんな仕事をしましたか?

け・う わたしたちは、やまいき市で、野菜の集荷から販売、返却までをしました。

 わたしは朝日館で、おもに掃除をしました。どこを掃除しても絵になったので、掃除のしがいがあって。あきずに掃除ができましたね。大正ガラスがほんとうにきれいで。窓拭きをしながら、たまにぼうっとしてました。

 サボってた(笑)? 

 それから、ゆずようかん用のゆずの皮むきもしました。

 ゆずようかんもおいしかったね。

 (Instagramを見ながら)それにしても、まかないも全部おいしくて量が多くて幸せだった。炊き込みご飯のおにぎり。ミョウガとオクラとナスのおにぎり。これを焼きおにぎりで食べて。

 こうしてお昼ごはんを食べながら、辻さんが話を聞いてくださったなあ。

ふるさとワーホリで川上村へ行った時は、継ぐ気も、家に入るつもりもなかったんです。そんな話をしたら、辻さんが「ぼくも継ぐ気はなかった」と言ってくれたじゃないですか。あの時の会話がきっかけで、就職という選択肢しか見えていなかったけど、実家という道もありなんだって。選択肢が二択になったんです。

 そうだったんや。

 パパは、弟が大学を卒業したらやめると話していて。自営業の大変さが身にしみているから、「自由な生き方をしてください」と言ってくれていたのだけれど、今年の3月にわたしが「やりたいことは“ここ”なのでお願いします」って言ったんです。

 朝日館も改修したから、また泊まりに来てね。

 えー行きたいな。 

 ね、今度行こうまじで。

暮らしの驚き

ーーはじめて川上村を訪れた時の印象は?

 近鉄の大和上市駅を降りたときは、想像していたよりもまちで、「行けんじゃん」と思ったのだけれど、そこから30分車で進んでいくうちに、「え?なにもない」「木、木しかない」って。

 まだ行くの?まだ行くの?という感じだった。

ーー徒歩圏内にスーパーがないというのはどんな?

 最初はびっくりしました。商店があるよ、と聞いて。

 商店ってなんだろう?

 どうぶつの森にあったよ、たぬき商店って。わたし、一回どうしてもケーキが食べたくなって、40分かけてけいちゃんと吉野ストアまで行ったよね。ケーキ買うのにこんな大変なんだ、って(笑)。

 川上村は、非日常すぎた。川口市で23年生きてきたし、川口以外に住んだことがないから、人のつながりも、近くにスーパーがないことも、川上村が非日常過ぎて。

 あのままがいい?

 でも、変わっていってもほしい。進化してもほしい。ずっとそのままじゃさあ、やっぱり少子高齢化というのもあるじゃん。

 そうそう。

 変わっていかないとダメだとは思うけど、あったかさは残しつつ、進歩してほしい。

ふるさとワーホリの改善点

ーー改善点はありますか?

 そういうの聞きたい、聞きたい。

 もっと村の人と話したかったです。

 それはある。

 集落の祭りとか?

 もっと日常を見たい。全部お膳立てされていると、おとなの修学旅行になってしまうから。わたしたちにとっては、川上村の日常そのままが非日常だから。どういう朝を過ごしているんだろう、とか。でも、すごい楽しかったしか感想がない。

 わたしも、助けてもらったことがいっぱいすぎて。

 朝日館ではお昼ご飯食べながら、仕事しながら、よくお話しできたけれど、やまいき市は全然わからなかったから。仕事を1週間ずつできたらよかったのかな。

ーー今年、それやります。

3人 えーえーえーえー!行きたい。行きたい。まじで行きたいわ。

 大滝茶屋での受け入れもあるし・・・わたし、つくってはずーっと食べ続けると思う。

 わたし、地域おこし協力隊になってやろうかな。柿の葉寿司と和菓子を作る。だんだん柿の葉寿司が好きだから割合が増えていくんだろうな。

 柿の葉寿司屋さんしたい、農体験のできるカフェしたい。もう場所全部用意するよ。

 もし病院がなくなったら行きます。それで、3人でお店開こう。けいちゃんがカフェできるでしょ、かなちゃんが和菓子できるでしょ、わたしはおじいちゃんおばあちゃんと話せるでしょ。

 それこそまなちゃんがいたら看護師でしょ。かよこさんが来てくれたら、もう会社にできそう。

川上村を思い出す時

ーー思い出すときはある?

3人 ある、めちゃくちゃある。

 そうめんを買うとき(笑)。スーパーにも売ってるんだけど、川上村のそうめんが食べたくて。太麺タイプもおいしい。めちゃくちゃおいしくて。「え、そうめんってこんなおいしいの」ってなった。あ、地域おこし協力隊の絵くんに連絡して送ってもらおう。

 味が違うよね。

 全然違う。全然違う。

 それから春になって「山菜」というワードを聞くと「あ、行きたい」ってなる。あとは・・・最近引っ越したんだけれど、近所の人と話すことがないから。ふるさとワーホリ中は、わたしが「さみしい」って言ったら、横堀さんがお酒持ってきてくれたりしたから。そういうあたたかさが欲しいなと思う時がある。

 わたしは四季に一回ですね。柿の葉寿司が食べたい。ふるさとワーホリで、上島さんというおばあちゃんの家におじゃまして、みんなで料理を教わった日があったんです。そこで食べた柿の葉寿司がおいしすぎて。永遠に食べてた。それから柿の葉寿司が好きすぎる。今でも3ヶ月に一度は、池袋で柿の葉寿司の30個入り・ミックスを買って、一人で食べてるんです。

ーー30個をひとりじめしているんや!参加者同士のつながりについても、話を聞きたいです。

 こないだね、ふるさとワーホリに一緒に参加したまなちゃんから、和菓子の注文が入ったの。わたしがつくる和菓子を、箱入りで実家に送りたいって。

 わたしもお願いしたい!まだ初任給を使わずにいるんだ。大阪のおじいちゃんおばあちゃんに送ってほしい。

 それはぜひ。あとたまにテレビでいなかの旅番組とか見るときにいやいや川上村のほうがいいし、って推す(笑)。

 すごいうれしいこというてくれるやん・・・ほんまあ。

 わたし、川見るときかな。

か・け ああ…!

 おおずみ舎が川が近くて。ずっと川の音がしてるから。ワンチャン音姫でも川上村を思い出せる・・・

か・け え???

 えーっと(笑)。わたしは今シェアハウスに住んでいるんですけど、そのきっかけも、おおずみ舎でした。ふるさとワーホリで「人と住むの楽しい〜!」ってなっちゃって。

就活もそうでしたしね。そもそも前向きに思えなかったんですけど、川上村で肩書きのありすぎる大人たちに出会って、「自由に時間使って生きるっていいな。そうやって働きたいな」と思ったのがきっかけです。就職活動をしながら、川上村のことをすごい思ってましたね。働き方の手本みたいな?

 周りのみんなが企業インターンシップをしている時期に、わたしたちは川上村へ行ったんだよね(笑)。分岐点のところで、あえてほんとうによかったと思う。

 おかげさまで、という感じ。

ゆるやかなつながり

ーーあらためてふるさとワーホリには、意味があったんですね。なんというか、わかりやすく「移住」という成果が見えるわけではないから、難しさも感じていて。

3人 えーっ。

 周りにいる大人がサラリーマンしかいなかったんですよ。それが、サラリーマン以外の道と出会うことで「すげーっ」てなる。そもそも、大人と話すこともなかったな。

それと、自然の近くで暮らす人たちの価値観の方が、自分的には合っていたような気がして。そういう人に出会えたのはワーホリならではという感じです。

 ぜったいやったほうがいい。ちょっと遠いふるさとが一つできた感じ。大変なこともあるだろうけど続けてほしいな。あー早く行きたい。

 就職だけが選択肢ではないということを、就職活動の時期に感じてもらってよかったのか。ぼく個人としては迷いもあったんです。今日は、みんなの糧になっているという話を聞けてよかったです。ぼくらも頑張らないとな。

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