もはや島じゅう家族。子育ての島で保育士募集(前編)答志保育所/三重県鳥羽市
Toba chairs(トバ チェアズ)は、三重県鳥羽市が企画する仕事紹介プロジェクトです。紹介するのは、鳥羽市在住の2人のクリエイター。今後、6つの仕事を紹介していく予定です。第二弾として、「答志島保育所の保育士さん」を紹介します。
(文 鼻谷年雄/ロゴデザイン 勝山浩二/写真と編集 Kii)
子育ての島の保育はすごかった
鳥羽には、「子育ての島」がある。
約2,000人が暮らす答志島だ。「島中、みんなが家族」「よその子も自分の子」といわれるほど、人のつながりが深い。
この島にある「答志保育所」で働く保育士さんを募集している。
島内を子どもたちが散歩すれば、ほうぼうの家から住民が出てくる。ときに地元の人にまなびながら、海や山での遊びかたを知っていく。
人のつながりと自然をこれほど感じられる職場は、他にそうないんじゃないか。
現場を訪ねると、たった1日とは思えないほど、濃密な経験をさせてもらった。
(取材と文/鼻谷年雄 写真と編集/大越元)
特別な日の、ふつうの仕事
訪ねた日は、あいにくの雨だった。
和具港から坂道を進むこと10分。答志保育所が見えてきた。築26年の施設は、最新鋭とはとても言い難い。けれども、毎日の掃除がうかがえる。この保育所には、答志地区と和具地区の子ども31人が通う。
訪ねたのは、特別な日だった。9月生まれの子たちを祝うお誕生会が開かれたからだ。
午前10時半。4、5歳児たちが座る前に、今日の主役たちの姿。子どもたちと並んで、陽気な大人が1人。
その大人は、答志保育所の所長を務める川原真里先生。先生の間では、“所長先生”と呼ばれている。
現場に出て、行事にも積極的に取り組んでいる。
所長先生は、島の西側の桃取保育所の所長も兼ねてとにかく多忙だが、どこからそんな力がわいてくるのだろう?
「私も答志育ちなんです。40年間、鳥羽市内でも仕事をしてきたけれど、ここは本当にいいところ。答志島らしい文化と自然の中での保育に取り組んでいます」
その一つが、合同運動会で行われた親子競技。
答志島では、保育所から中学校までの合同運動会が行われている。そこで所長先生は、島に伝わる20年に一度の祭り“お木曳”をアレンジした親子競技を企画。
(答志保育所さんが撮った一枚)
誕生日会が終わると、所長先生は子どもたちにまじって座り始めた。
そして、サプライズイベントが開かれたのだ。主役は、マコ先生。
先生は、翌日から産休に入る。手作りの絵本と保護者からの寄せ書きを手渡されたのだ。
「いつもお外で走り回ってくれてありがとう」「竹馬の練習をしてくれてありがとう」「ドッジボールをしてくれてありがとう」「ピアノをひいてくれてありがとう」「いつもご飯を食べ終わるのを待ってくれてありがとう」「先生、元気なあかちゃんを産んでね!」
マコ先生にとって、答志保育所での仕事とは。
「わたしは島外から船で保育所に通ってきましたが、保護者の方たちはよく気にかけてくれました。答志保育所にいるあいだに子どもを授かれたのは、本当に幸運なことだと思っているんです」
ここで、もう一人紹介したい先生がいる。
保育士1年目のリナ先生だ。
もよおした子がいれば、手を引いてトイレに連れ出す。一人でじっとしているのが苦手な子がいれば、一緒に座る。
特別な1日を、影で支えていたのだった。
答志保育所にあったのは、40年目のベテランから新人までのチームワーク。特別な日をよろこぶ笑顔と、保育士として当たり前の仕事をする背中だった。
島中みんな家族
お昼の給食が終わるころ、朝から降り続いた雨が上がった。
マコ先生とリナ先生の2人が、1~3歳児の組をお昼寝をさせる。4、5歳児組は外遊びの時間だ。
ここで所長先生。「“白浜”で磯遊びをしましょう」。すると、“主任先生”こと世古住代さんが潮の満ち引きを調べる。
「ちょうど今、干潮の時間です」
子どもたちを玄関に集めて、先生たちもなんだかうきうきしている。
白浜まではおよそ1.5キロある。
後編では、子どもたちが島内を駆け回ります!
<募集要項>
募集職種 | 保育士(臨時職員) |
給与 | 日額7,800円 別途通勤手当、賞与、時間外手当等を支給 |
仕事内容 | 答志保育所において未就学児童の保育を行う |
勤務地 | 答志保育所 |
勤務時間 | 8:30-17:15(休憩時間 12:00-12:45) 原則月20日勤務 (週5日程度、土日祝日勤務となる場合あり) |
採用人数 | 1名 |
応募の流れ | まずは下記よりメールをどうぞ! |
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